助産所/自宅出産について

ここみ助産所では、産む女性と赤ちゃんのペースを見守りながら、安心・安全にお産ができるよう、助産所/ご自宅でお産を希望する方をサポートいたします。

助産所/自宅での出産について

どうして助産所/自宅で産みたいの?

助産所/自宅出産を選ぶ方の理由は「家族と一緒にいたい」「妊娠中から産後まで同じ助産師に付き添ってほしい」「分娩台で産むのが不安」「上の子がまだ小さく離れるのが心配」などなど

お家や助産所で家族を迎えることの一番の魅力は、「産む女性が自分のペースで、自由に過ごせ、妊娠中から関係作りをしている助産師と安心できる家族とリラックスしてお産に臨めることだと思っています。
そうなるには、妊娠中の期間がとても要になってきます。
助産師と、出産までに心や身体、環境など不安要素を一つ一つ取り除いて準備をして、はじめて安心した出産が迎えられると思っています。

助産所は出産場所をご希望に応じて柔軟に対応します

自宅で出産してから翌日から助産所へ入院してもOKです。
また助産所で出産して、経過がよければ早めに退院、その後ご自宅に訪問してフォローすることも可能です。

お家で妊婦健診すること/助産所での妊婦健診

自宅での妊婦健診・・・
普段の生活に助産師がお邪魔します。妊婦健診では、毎回ゆっくり時間を取るようにしています。助産師と産む人が、安心できる関係を築いていきます。また上のお子さんにも、助産師に慣れてもらい、お産当日を安心して迎えられるように準備します。

助産所での妊婦健診・・・
ご家族同席で健診が受けられます。胎児のあかちゃん人形を使ったり、一緒に心音やエコーを確認して、上の子にも胎児の成長を感じられる方法で関わります。ママの体調に合わせて、足湯やマッサージ、お灸など様々なケアを提供しています。

お産準備クラス

妊娠32週ころに、個別で行います。どんな出産にしていきたいか、今の不安や心配事を話し合ったり、ご家族同席でアクティブバースの練習や、出産(子供向け)DVDを観たり、お子様と一緒に楽しめるアートワークをしたり、赤ちゃん人形を使って抱っこやお着替えをしてみたり、新しい家族を迎える準備をそれぞれの家族に合わせてしていきます。

いつもの生活のなかで、お産がはじまること(自宅出産)

日常の生活の中で、お産が始まってきます。痛みが軽いうちは、家事をしたり、散歩したり、普段通りに日常を過ごしてもらいます。そのため軽い陣痛中は掃除したり、洗濯したり気を紛らわせることが出来ます。このように陣痛中に体を動かしたり、リラックスできるのはお産を進めるのにとても有効です。
助産師は定期的にお母さんと赤ちゃんの様子を観察します。

お産が進んできたら

家族や助産師が痛いところをマッサージしたり、過ごしやすい姿勢になったり、好きな音楽、好きな香り、好きなものを食べて自分の楽な時間・空間・人と過ごします。
進みがゆっくりの場合は、お散歩したり、お風呂に入ってみたり、常に母子を観察しながら、順調に進んでいけるようサポートします。

出産はお布団の上でフリースタイル分娩です。いきみやすい姿勢や楽な姿勢を助産師が常にそばにいてアドバイスしますのでご安心ください。
会陰切開はしません。ゆっくり会陰が伸びて広がるよう声をかけていきます。
妊娠中の会陰のケアについてもアドバイスします。

家族の日常に、赤ちゃんが生まれること

上の子が気になってるお母さんは、子供が寝静まった頃に・・・
気になることや、やり残していることがある時は、それが終わった後に・・・
お父さんの帰りがまだの時は、お父さんの帰りを待ってから・・・・
産む女性が、今なら大丈夫かなと安心できるときに、お産が始まったり、進んで来ることがよくあります。
自宅出産だとお母さんが家にいるため、上のお子様たちは安心して日常生活を送れています。

上の子の立会い

自宅の場合、立会いが怖いと感じれば、他の部屋に行ったり、自分のおもちゃで遊んでいたりできます。
興味がある子はベストポジションであかちゃんの出てくるところを見てる子もいます。
お母さんが自由に過ごすのと同じように、子どもにも強制はさせず、居たい場所で過ごしてもらうのがよいです。

助産所/自宅出産は医療の末端にあること

助産院や自宅出産は、医療の末端にあります。助産師は、お母さんと赤ちゃんが元気に生まれてくることを最優先に考え、行動する義務があります。私たち開業助産師は、正常な妊娠・分娩・産じょくに限り出産を取り扱うことが出来ます。
そのためには医療連携病院を確保しています。妊娠中に行う検査をはじめポイントとなる妊婦健診を数回嘱託医療機関で受けていただき、経過が順調であることを確認します。妊娠、出産、産じょく期の異常の際は、嘱託医療機関に速やかに相談・搬送に努めます。

助産所/自宅出産ができない方

助産師が取り扱う事が出来る出産は、【正常な妊娠・出産・産褥期・新生児】に限ります。
当助産所は、助産業務ガイドラインを遵守しています。

●ここみ助産所でのお産受け入れ基準

申し訳ありませんが以下の方はここみ助産所での出産はお受けできません。
病院でのご出産をお勧めしています。

◯年齢・体格・血液型
・分娩時の年齢が40歳以上の方
・妊娠前の体重が75㎏以上の方、またはBMIが28以上の方
・妊娠前の体重が38㎏未満の方、またはBMIが17未満の方
・重度の脊椎側弯症の方
・血液型がRh(-)の方、不規則抗体がある方
◯合併症・既往歴・家族歴
・高血圧・心臓病・不整脈などの既往がある方
・糖尿病などの代謝疾患をお持ちの方
・内分泌疾患(甲状腺機能亢進症など)・膠原病/自己免疫疾患をお持ちの方
・気管支喘息など、呼吸器疾患をお持ちの方
・てんかん、精神疾患などの既往がある方
・血栓症の既往がある方・血栓性素因がある方
・両親あるいは兄弟姉妹に心臓病による突然死の病歴がある方
◯感染症
・B型肝炎ウィルス、C型肝炎ウィルス、HTLV-1などのウィルスのキャリアの方
・性器ヘルペスの既往があり、再発をくり返している方
・梅毒を合併している方
◯産婦人科疾患・手術
・生殖器奇形(中隔子宮など)がある方
・子宮筋腫がある方
・子宮手術(子宮筋腫核出術、子宮頸部円錐切除術など)の既往がある方
・帝王切開の既往がある方
◯前回の妊娠・分娩時に下記のような異常があった方
・前回の妊娠中に次のような経過があった方[頸管無力症、長期入院を要する切迫早産、妊娠36週未満の早産、重症の妊娠高血圧症、常位胎盤早期剥離、重度の胎児発育不全、精神的不安定など]
・前回の分娩時に次のような経過があった方[肩甲難産、分娩時大量出血、癒着胎盤、子宮内反症、子癇発作など]
・前回の産後に次のような経過があった方[原因不明の発熱、多量の出血、血栓症、精神的不安定など]
◯その他
・多胎妊娠の方
・体外受精でのご妊娠の方
・1日に15本以上の喫煙者
・その他、助産所ガイドライン上、医師の管理となる方(要相談)

【妊娠期】

・貧血が強く、改善が見込まれない方
・妊娠37週で2300g以下の推定体重と診断された方
・骨盤位、双子の方
・妊娠高血圧症候群と診断された方
・児頭骨盤不均衡と診断された方
・37週未満、42週以降の出産
・出産時に水ぼうそう
・インフルエンザ
など、産後隔離の必要のある感染症にかかった方など

【分娩期】

・破水して24時間経過しても陣痛が発来しない
(GBS 陽性の方は 18時間)
・微弱陣痛
・分娩が遷延している
・母体発熱(38度以上)
・胎児の心拍異常
・羊水の混濁
・胎動がない、出血、腹痛
(常に痛い、陣痛とは明らかに違う)

健診と体制について

嘱託医療機関について

嘱託医療機関である » 府中の森土屋産婦人科 / » きりんウィメンズクリニック武蔵野のどちらかを選んで頂きます。
(妊娠中の健診・検査などをお願いする事になります)

出産時の体制と産後について

・分娩が開始したら、ご自宅に助産師2名が行きます。
・助産所出産の場合は、分娩が開始したら、入院してもらいます。
・陣痛や破水があったらご連絡ください。
・出産はフリースタイル・アクティブバースです。
・出産中は楽な姿勢をとってもらいます、赤ちゃんの進みやすい姿勢やいきみ方を助産師は常にアドバイスしますので、ご安心ください。
・痛みを和らげたり陣痛を進めるために散歩や階段の上り下り、お風呂に入ったりします。
・赤ちゃんの心音を定期的に確認します。
・会陰切開はしません。会陰が切れないよう妊娠中にアドバイスします。また出産時も切れないよう、ケアします。

※分娩時は、必ずご家族のどなたかが立ち会ってください。(別室でも可)
搬送の際、ご家族の同行が必要です。

自宅分娩の場合、ご出産後2時間までは助産師が付き添います。問題がなければ助産師は一度退室します。
(必要時延長する場合もあります)
出産当日を 0日として、産後 4日間訪問して、お母さん、赤ちゃんのケアをします。
(沐浴・乳房ケア・母子の健康状態のチェック)

※K2 シロップ、先天性代謝異常検査もします。

聴力検査はできません。検査の受け入れ可能な病院をご紹介します。(生後1か月以内で受診することをお勧めします)
助産所での出産の方は、出産日を0日として産後4日目で退院になります。
1か月健診は、ご自宅(または助産所)にてお母さんと赤ちゃんの健診をします。

異常時の搬送について

様態の急変や産後に発覚した異常など急を要する場合は、下記の手段で対応いたします。
嘱託医である » 府中の森土屋産婦人科 / » きりんウィメンズクリニック武蔵野に相談し、受診または搬送になります。

◉緊急を要する場合は、(出生後新生児管理が必要な場合など)東京都周産期救急搬送ルールを用いて、救急車にて受け入れ先可能な病院へ搬送します。

◉新生児の異常の際は、» 公立昭和病院 » 東京都小児医療センターなどへ搬送します。