ここみ助産所では、産む女性と赤ちゃんのペースを見守りながら、安心・安全にお産ができるよう、ご自宅でお産を希望する方をサポートいたします。
自宅出産について
どうしてお家で産みたいの?
自宅出産を選ぶ方の理由は「家族と一緒にいたい」「妊娠中から気心の知れた助産師が分娩中もずっと付き添ってほしい」「分娩台で産むのが不安」「上の子がまだ小さく離れるのが心配」など聞かれます。
お家で家族を迎えることの一番の魅力は、「産む女性が自分のペースで、自由に過ごせ、自分の気持ちが尊重される場所」だからと私は思っています。そうなるには、妊娠中の期間がとても要になってきます。信頼関係を作っていく助産師と、出産までに気持ちや身体、環境など不安要素を一つ一つ取り除いて、準備をした上ではじめて、安心した出産が迎えられると思っています。
お家で妊婦健診すること
普段の生活に助産師がお邪魔します。妊婦健診では、毎回ゆっくり時間を取るようにしています。助産師と産む人が、安心できる関係を築いていきます。また上のお子さんにも、助産師に慣れてもらい、お産当日を安心して迎えられるように準備します。
いつもの生活のなかで、お産がはじまること
自宅出産だと、日常の生活の中で、お産が始まってきます。痛みが軽いうちは、家事をしたり、散歩したり、普段通りに日常を過ごしています。そのため、陣痛が来ても、気を紛らわせることが出来ます。助産師は定期的にお母さんと赤ちゃんの様子を観察します。
お産が進んできたら
家族や助産師が痛いところをマッサージしたり、過ごしやすい姿勢になったり、いつものお布団で横になったり、好きな音楽、好きな香り、好きなものを食べて 自分の楽な時間・空間・人と過ごします。
家族の日常に、赤ちゃんが生まれること
上の子が気になってるお母さんは、子供が寝静まった頃に・・・
気になることや、やり残していることがある時は、それが終わった後に・・・
お父さんの帰りがまだの時は、お父さんの帰りを待ってから・・・・
産む女性が、今なら大丈夫かなと安心できるときに、
お産が始まったり、進んで来ることがよくあります。
上の子の立会い
自分のお家なので、立会いが怖いと感じれば、お父さんと他のお部屋に行く子もいれば、興味深くベストポジションで、あかちゃんの出てくるところを見てる子もいます。
お母さんが自由に過ごすのと同じように、子どもにも強制はさせず、居たい場所で過ごしてもらうのがよいです。
自宅出産は医療の末端にあること
助産院や自宅出産は、医療の末端にあります。助産師は、お母さんと赤ちゃんが元気に生まれてくることを最優先に考え、行動する義務があります。私たち開業助産師は、正常な妊娠・分娩・産じょくに限り出産を取り扱うことが出来ます。
そのためには医療連携病院を確保しています。妊娠中に行う検査をはじめポイントとなる妊婦健診を数回嘱託医療機関で受けていただき、経過が順調であることを確認します。妊娠、出産、産じょく期の異常の際は、嘱託医療機関に速やかに相談・搬送に努めます。
自宅出産ができない方
助産師が取り扱う事が出来る出産は、【正常な妊娠・出産・産褥期・新生児】に限ります。
当助産所は、助産業務ガイドラインを遵守しています。
下記に該当する方は自宅出産ができません。
【既往】
・前回帝王切開の方
・前置胎盤の方
・感染症をお持ちの方
・持病をお持ちの方
・RH-の血液型の方 など
【妊娠期】
・貧血が強く、改善が見込まれない方
・妊娠37週で2300g以下の推定体重と診断された方
・骨盤位、双子の方
・妊娠高血圧症候群と診断された方
・児頭骨盤不均衡と診断された方
・37週未満、42週以降の出産
・出産時に水ぼうそう
・インフルエンザ
など、産後隔離の必要のある感染症にかかった方など
【分娩期】
・破水して24時間経過しても陣痛が発来しない
(GBS 陽性の方は 18 時間)
・微弱陣痛
・分娩が遷延している
・母体発熱(38 度以上)
・胎児の心拍異常
・羊水の混濁
・胎動がない、出血、腹痛
(常に痛い、陣痛とは明らかに違う)
検診と体制について
嘱託医療機関について
嘱託医療機関である » 府中の森土屋産婦人科の協力のもと行います。
(妊娠中の検診・検査などをお願いする事になります)
出産時の体制と産後について
・分娩が開始したら、ご自宅に助産師2名が行きます。
・陣痛や破水があったらご連絡ください。
・出産はフリースタイル・アクティブバースです。
・自由な姿勢、落ち着く場所で、過ごします。
・痛みを和らげたり陣痛を進めるために散歩や階段の上り下り、お風呂に入ったりします。
・赤ちゃんの心音を定期的に確認します。
※分娩時は、必ずご家族のどなたかが立ち会ってください。(別室でも可)
万一の搬送の際、ご家族の同行が必要です。
ご出産後2時間までは経過に問題がないか助産師が付き添います。
(必要時延長する場合もあります)
出産当日を 0 日として、産後 4日〜5日訪問して、お母さん、赤ちゃんのケアをします。
(沐浴・乳房ケア・母子の健康状態のチェック)
※K2 シロップ、先天性代謝異常検査もします。
出産後2週間目で一度、赤ちゃんの体重・母乳の出など心配事はないか訪問します。
1か月健診は、ご自宅にてお母さんと赤ちゃんの健診をします。
異常時の搬送について
様態の急変や産後に発覚した異常など急を要する場合は、下記の手段で対応いたします。
嘱託医である » 府中の森土屋産婦人科に相談し、受診または搬送になります。
◉緊急を要する場合は、(出生後新生児管理が必要な場合など)東京都周産期救急搬送ルールを用いて、救急車にて受け入れ先可能な病院へ搬送 します。
◉新生児の異常の際は、» 公立昭和病院や » 東京都小児医療センターなどへ搬送します。